推薦図書

      人間における「強さの探求」   

                         桜木健古著
                         すばる出版

 
 人間の生き方や心構えについて話しをすると「瀬戸先生はそうおっしゃるけれどそれは強い人の論理であって人間はそんなに強い人ばかりではないですよ。弱い人の方が多いんだから・・・・」とよく反論を受けます。人間の本当の強さとはいったい何なんでしょうか。本当に人間は弱い人の集まりなんでしょうか。それよりも「弱くても良いんだ」と居直っても良いのでしょうか。強さとはいったいどのようなことをさすのか。
 そういった疑問に対して本著は「強がりを捨てたところにほんとうの強さがある」「調和の心に欠けた強さは脆い」「本当の強さは自分では意識できない」「弱いから支配したがる」「自分との調和ができる人は強い」「人との調和は八方美人とは異なる」「独立心が強さの本体」「勇気とは自分を放り出す勇気のことだ」など88項目に渡って人間の強さとは何かをさまざまな角度から探求し解りやすく説いています。
 本当の強さを求めるならば、自分と調和し、自分を支配し、自分を整える以外に道はない。弱い人とはせんじつめれば自己支配力が弱い人、自分をコントロールできない人これが弱さの本体である。だから人間は我慢をおぼえる事により自己を鍛える事が大切であると説いています。そして本当の強さとは最終的には「徳」を養う以外には無いと説いています。
今回の瀬戸塾新聞に「血気の勇を戒むる事」について書きましたがこの本を読みながら読んで頂くとより深く理解出来るものと思います。



※残念ながらこの本は絶版になっています。古本屋サイトでもなかなか見つかりません。
事務局の杉岡氏が1冊持っており希望者に貸し出ししていますのでお問い合わせ下さい。