推薦図書

 
「凛(りん)とした母親が
      日本を救う」

        

   

   金 美齢  著
   PHP研究所出版 (950円)








 

  

 金美齢さんは日本統治下の台湾で育ち、日本の敗戦後国民党による台湾人弾圧時代を経験し、早稲田大学に留学してから台湾民主化運動に参加したため30年間以上も台湾の土を踏むことができないという苦難の中、パスポートを持たない外国人として日本で台湾人男性と結婚、子育てをしつつ、早稲田大学を始め多くの大学で教鞭を執り、日本語学校の校長を務め、民主化後の台湾総統府国策顧問を務めるなど、まさに激動の人生を凛として生き抜いてこられました。彼女の見識は高く信念は筋金入りで、気持ちが良い程ズバッと主張なさいます。
 日本に40年以上も住み、台湾人としての誇りを持ちつつも日本をこよなく愛している彼女が「日本を救う」という題名で本を書かれたという事は、やはり日本は今危機に瀕しているとお感じなのです。
 様々な社会状況に対するご意見は瀬戸塾の勉強会に通じるものばかりで、一々頷きながら読み進めました。そして、それらが子供を育てる母親の考え方へと通じており、自分も含めて「母、しっかりせねば!」と痛感した次第です。お母様方、未来のお母様のみならず、皆様にお勧めします。 

                                       木戸康子