推薦図書
日本を護った軍人の物語
岡田幹彦 著
祥伝社 出版
子供夏合宿の後、全国大会に出場する子供達九名を引き連れ仙台の木戸先生のお宅にお邪魔した時、御主人の木戸博先生に、子供たちの合宿の勉強会の時、藤原機関の話しを交えながら国旗と国歌の講義をした事を話すと、彼は立ち上がり本棚から一冊の本を持ってきて「ここに藤原機関の事が書いてあります」といって示したのがこの本でした。受け取って読んでみると、そこには人として信念を持って生きた日本人の物語が綴ってありました。あまりの感動に帰宅後すぐに本屋から取りよせ一気に読み切りました。
この本には日清戦争から大東亜戦争までの八名の軍人と一人の民間人の美しくも壮絶な生きざまが描かれています。彼達は日本国の為という考えに止まらず、欧米列強の植民地支配に苦しんでいる亜細亜(アジア)の同胞が民族として独立する為に心血を注ぎました。
・単騎シベリア横断 福島安正中佐
・「杉野はいずこ」 広瀬武夫中佐
・満州義軍総統 花田仲之助中佐
・遼陽城に散る 橘周太中佐
・ハルビンに刑死した特別任務班員 横川省三
・第六号潜水艇長(佐久間勉大尉)
・インド独立の母(藤原岩市少佐)
・中野学校第二期生 柳川宗茂中佐
・指揮官はいかにあるべきか 今村均大将
この本に書かれた九名の精神力、信念どれを取っても今の私達は足下にも及びません。
私たちは日常生活で何か不都合なことが起きた時、適当な理由を付けて避け、あるいは見て見ぬ振りをし、楽な道を選ぼうとします。しかしこの本を読むと、人間は生きていく以上、彼等の様に有らねばならないと奮い立つエネルギーが湧いてきます。
この本に出てくる先達はごく一部です。当時、数多くの日本人がアジア独立のために命を投げ打って戦いました。孫文の辛亥革命を助けた宮崎滔天兄弟も私財を投じて見返りを求めず、命までも投げ出し中国の独立運動の為に戦いました。(孫文の辛亥革命は数千人にも及ぶ多くの日本人が物心共に援助したから成功したのです)
このように他の民族のために自分の命をも投げだし純粋に手を差し伸べる民族は他に聞いたことがありません。
是非この本を読んで我々日本人にはこんなにも素晴らしい多くの先輩がいたことを再認識し、誇りに思って欲しく思います。
瀬戸 謙介