子供向け推薦図書
 

 中江藤樹   
   千葉ひろ子著/
   財)新教育者連盟
出版

 
この本は中江藤樹の生い立ちから亡くなるまで、どのような志をもって生き抜いたかを子供向けに解りやすく書いた本です。
 中江藤樹は江戸時代初期の儒学者ですが彼の思想、行動から「日本の陽明学の祖」といわれています。藤樹は11歳の時「大学」(中国の儒教の本)にある「天子より庶民に至るまで、いつにこれ皆、身を修むるを以て本となす」(天子であっても民であっても、※身を修め人としての道を学ぶ事が一番に大切な事である)の一節を読んだ時、これこそが人間としての生きる目的だと悟り、41歳で無くなるまでその思いは変わりませんでした。彼の誠を貫いた一生は、亡くなってからも「近江聖人」として敬われ慕われ今に至っています。
 戦前の道徳の教科書(修身)には必ずと言って良いほど彼の身の回りに起きた出来事の一つ「正直な馬方」の話が載っています。この本を読むと身も心も洗われるような気持になります。子供のみならず保護者や大人の皆さんにも推薦したい本です。※身を修め・・心と身体を鍛え磨き、優れた人格を形成するように努めること。
書店で見つからない場合には(財)新教育者連盟出版に直接申し込み可能です。